大阪とんぼ玉作家
廣瀬 喬(職人タカシ)
経歴
Webデザイン講師
日本語教師(ネパール)
陶器ブランド創立(アメリカ、フロリダ州)
大阪とんぼ玉スタジオ技創立(大阪)
徳島県地域再生事業(重伝建保存活用)
芸能活動(役者)
芸能英語通訳
主な受賞・出版:
アイランズフェスト・アートショー最優秀賞
(フロリダ、2008)
世界のタイル500選・2点入選
(Lark Ceramic Books, "500 tiles" 2007)
大阪特集 伝統的工芸作家取材
(ファッション情報誌くるくる2017)

■日本から海外へ■
大阪生まれ、大阪育ち。社会人になり数年間、教職に就いた後、海外への憧れから日本を離れました。日本語教師として、ネパールで教壇に立たせていただきました。
初の海外生活がカトマンズで、移住先としてはかなりハードルの高い場所だったと、今振り返って思います。
宗教的建築物の芸術センスの素晴らしさと、国中にあふれる工芸品が今でも印象に残っています。若輩者であった時に、こういった環境に身を置いたことが、私の芸術に対する興味を強くしてくれました。
■アメリカで日本文化の深さを再認識■
ネパールの次は、アメリカ・フロリダ州に移住。当初の目的は、英語能力の向上です。海外で現地の人と同じ業務をこなすには、もっと高い英語能力が必要だと感じたからです。州立大学で語学教育を受けました。その間に、予期せぬ出会いがあったのです。
日本陶芸に強く影響を受けたアメリカ人陶芸家と出会い、共に活動を始めました。元々、芸術に興味があった私は制作活動に夢中になり、陶器ブランドを立ち上げることとなりました。7年間ほどフロリダで活動し、アートショー参加や個展を頻繁に行いました。
大規模なアートショーで最優秀賞を頂戴したり、世界的に有名な芸術系出版社の書籍に作品が掲載されたことも。



■日本3大秘境・祖谷で暮らす■
海外生活が長くなり、次第に故郷を偲ぶようになりました。アメリカで日本の陶芸を研究するうちに、もっと自分の国を深く知りたいという好奇心が生まれました。高齢になってきた両親と、もっと時間を過ごしたい気持ちも。
帰国後、興味深いアメリカ人たちと出会いました。その代表とも言えるのが、東洋文化研究家のAlex Kerr氏。新潮学芸賞を受賞した、京都を代表する文化人です。
Alex氏は日本の古民家再生の第一人者として有名。彼の日本文化遺産を保全・修復する事業に参加させていただくことになりました。
その中でも特に、徳島県三好市東祖谷にある落合重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)山岳部の茅葺き古民家の保全を中心に活動。
かやぶき古民家で実際に暮らせたことは、最高の経験です。日本の茅葺きの伝統建築法や、山岳地帯での農業など、大変勉強になりました。霧に包まれる山々や、経験したことのない満天の星空、美しい渓流が素晴らしい場所でした。

■芸能界を覗いてみる■
徳島での仕事に一区切りをつけ、大阪に戻ってきた私に舞い降りてきたのは、「テーマパークでのショー出演に興味はないですか」という意外なオファー。
スタントパフォーマーに近い役でした。もちろん審査はありましたが、学生時代に器械体操部だったので、役を頂戴することができました。
その繋がりで、その次は「芸能関連の英語通訳として働きませんか」というスカウトを受けました。専門用語が多く、やり始めたときは大変でした。尊敬に値する、シンガー・ダンサー・俳優・監督・音楽プロデューサー・振付師などの通訳を務め、非常に稀な経験をさせていただいています。
芸能通訳の仕事はとても良いインスピレーションをくれるので、現在も職人業と並行して行っています。

